五月人形を飾った後にチェックしてほしい3つのこと
こんにちは。
さて、4月も中旬に入ったことですので、そろそろ五月人形を飾り付けられた方も多いのではないでしょうか。本日のテーマは「五月人形を飾った後にチェックしてほしい3つのこと」です。
ここ最近、どれくらいの人が五月人形を飾っていらっしゃるのか、どのようなスタイルのものが多いのか、どんな飾り方の工夫があるのかを調べるためハッシュタグ「#五月人形」でインスタグラムを検索して、よく観察しています。
かなりの数の写真が投稿されており、それぞれ種類、飾り方、写真の撮り方に個性がありとても勉強になります。
しかし、個性とは呼び難い、飾り方を間違ったものにも遭遇します。せっかく飾ったお人形ですので、見栄え良く、立派に飾って、5月5日を迎えていただきたいと思い本日のブログを書きました。
ぜひ、飾った後のチェックに役立てていただければと思います。
それでは、本題に入ります。
1.鍬形(クワガタ)の向きはあっていますか?
兜の中で最も目を引くポイントとも言えるのが『鍬形』。
その形は様々で、大鍬形、長鍬形などいろいろな種類があり、兜を特徴付ける重要な部分です。
兜飾りを選ぶ際に、重要なポイントにもなるところでしょう。
では、鍬形を正しく装着したのはAとBどちらの写真でしょうか?
正解は左の写真Aで、Bが誤りです。
この写真を見て絶対に間違えるわけないと思われた方!
確かに2つの写真を並べられると、分かり易いかもしれません。しかし、飾った時には単体しかありません。一回飾ってしまうと、それらしく見えてしまうものです。
私がインスタグラムを観察した中でも、群を抜いて多く発見した間違いでした。
原因は、鍬形をどの向きに挿しても装着できてしまう兜が多いことだと思われます。
正しくは鍬形の先が上を向くように装着します。
ぐんと上に伸びる鍬形は力強く成長してほしいというお子様、お孫様への思いの象徴である。
だから「鍬形は上向きに装着する」。
と覚えてもいいかもしれませんね。
やはり、こちらの方がかっこいいですよね。
2.太刀を上下逆さまにしていませんか?
兜飾りの両サイドには御守りとして弓と太刀を配置します。飾りに向かって左側に弓、右側に太刀を飾ります。
では、その太刀の上下の向きはどちらが正しいのでしょうか。
正解は、右側の写真の「鞘が上」になるように飾ります。
「太刀≒武器」のイメージがあるため、手に取りやすく柄を上にするのではとお思いの方もいらっしゃるかと思います。また、鍔(つば)を台座にかませる方がしっくりくるかもしれません。
こちらも本当に多い間違いです。
しかし、「柄(持ち手)が下で、鞘の部分が上」にはちゃんと意味があるようです。
太刀の意味は先述した通り、御守りです。
太刀の刃の輝きは古くから魔物が嫌うものとされています。
ですので、刃が上になるように、柄を下にして飾るそうです。
※刃の輝きが御守りならなぜ鞘に入っているのか、というツッコミを思いつきましたが、、、、。分かりません。これはまた調べて分かりましたら追記いたします。
3.胴の前後はあっていますか?
兜だけでなく、鎧もセットになっている五月人形をご購入の方もいらっしゃるかと思います。
特に奉納鎧(※)については、胴を前後裏返しで飾っていらっしゃる方もお見かけします。
※鎧兜の飾りの中でも、実際に戦闘に使うような防具が全て揃っている当世具足とは異なり、神社、仏閣等へ名士が奉納した兜と胴のみの飾りのこと。
では、次の写真のAとBのどちらが正しいでしょうか?
正しくはAです。
胴の前後は鎧の中央部の結び目が最もわかりやすい判断材料です。
また、この鎧は螺鈿の梵字があしらわれておりますので、どちらが前なのか、分かり易くなっています。
おまけ
これはしきたりや慣わしとは関係ありませんが、奥村商店がお勧めする飾り方です。
お勧めは、兜を飾る際に目深に飾るということです。
上向きですと少し間が抜けたように見えます。
目深に飾ることで締まった雰囲気が出ると思います。
これはお勧めの飾り方で、好き好きの話です。ご自分で調節して、最もしっくりくるように飾っていただくのが良いのではないでしょうか。
終わりに
最後まで、読んでいただきありがとうございます。
ここまで読んでいただいた方は、五月人形にかなり興味をお持ちいただけたのではないでしょうか。
ぜひ、飾り方を詳しく知った上で、インスタグラムを観察してみてください。誰かが投稿した素敵な五月人形にめぐり合うことができるかもしれません。
株式会社 奥村商店について
奥村商店は博多区中呉服町で明治17年より営業する玩具・駄菓子問屋です。
福岡市を中心に駄菓子屋さんやおもちゃ屋さんへの、駄菓子・玩具の卸売を行なっております。
また、卸売だけではなく、一般のお客様へのおもちゃや駄菓子の小売販売、雛人形や五月人形(鯉のぼり、兜など)、盆提灯、一年中を通して玩具花火を販売しております。お気軽に足をお運びください。
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